イガ爺とちゃこちゃんの田舎(いい仲)暮らし
虫けらのうた
●イガ爺が15歳〜二十歳までに書き綴った、詩集が倉庫から見つかりました。
  あー、当時、こんな詩を書いていたのか?、と感心するやら、恥ずかしいやらではありますが、
  手書きの詩集を、H/Pに起こしてみたい気持ちになりました。
  イガ爺も、こんなに純粋?(ほんとは、ひねくれていた!!)頃があった、そんな証として、時間を作って
  アップしていきます。
   そうそう、詩にタイトルがないものが多いですが、貴方がタイトルは考えて読んでください。

    

 ・これは当時(20歳)頃、中が白紙のページの本がありまして それを、文具店で求めて、チラシや、ノートの隅に書きためていた詩を
  当時文具店の事務員さんでペン字を習っていた人に書き写してもらったものです。
 ・名前は忘れてしまいましたが、有難うございました。10日間ですべてを書き写していただきましたし、へたくそな字を解読するのは
  大変  だったと思います。 今、改めて御礼を申し上げます。

 
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無 題
黒幕を奥深く垂れる闇
 何か悲しい叫び声が聞えそうな
   キラッと光った それは何だ!!
     恨みに燃える 反逆の目か!! 

何かを知っている!!
 父親は娘の血をすすり
  男は恋人の乳房を咬み切る
  流れる血は川となり 海となった事を

 なにが、黄色だ 何が青だ
  すべてが黒だ  黒に溶けた
   赤だ 黄だ 青だ 

無 題
冬深き その日 太陽は東にのぼり
 私は」ただ安楽のひと時を過ごす
  世の中の変動に目を向ける訳でもない
   ただ ひたすらに 詩を書く
    ---何のために---
これは 私にとって 大変むつかしい 質問!!
 考える 時間が ほしい
  でも 今は すこしの時間も 許されない
   即座に 答えなくては いけないのだ
     ---何のために--- 
    ---何のために---
  私は 即座に 
  答えなくては いけないのだ

老人と地蔵
何の願い事を しているのだろうか
 老人が一人 手を合わせている 
  地蔵は 目をつぶり 老人の願いを聞いている

一人暮らしの 老人だろうか
 油気のない かさかさした手をすり合わせ
  ただひたすらに 祈り続ける
木枯らしが 冷たく 老人にふれる

 地蔵よ 聞いてあげて下さい
  この老人の願いを・・・・・・
私はもう 身よりも有りません
  私は これから どうして生きて行けば良いのか
   私のような 老人が働ける所などありません
私は もう死を待つのみでしょうか
 私は不幸な一生を ここで 断ち切るべきでしょうか
私は 今ここに願うのです
 私に短いしあわせを下さい

老人よ お前は 今 不幸であろうか
 いや そんなはずはない
お前の 話し相手は ここにいる
 お前は 一人になって やっと 話し相手が出来たのだ
目を大きく 開いてごらんなさい   私が いる
 死ぬまで 私が 貴方の 話し相手をしてあげましょう

こんな 会話でも しているのだろうか
 ただ 木枯らしが冷たく通り過ぎてゆく

別れそれはすばらしいお芝居
別れ それは すばらしい お芝居
 舞台は 駅でも 港でもいい
演出者は 世間体 偽り
 そこに集まる 出演者たち・・・・・
消え行く船 去り行く人
 別れの唄が流れ 舞台は熱気に包まれる
演出者が ひそかに ささやく
 「さあ 涙を おだし 声をおだし
          そう 泣くのです」

名スター達は 今こそと 大声で泣き 偽りの涙を流す
 観客は 酔いしれて もらい泣きをする

船は進み 地平へと消えてゆく
 スター達は 涙を拭き 舞台の成功を喜び 笑う

別れ なんて すばらしい お芝居

無題
あんいんの 月のしたたり
我一人聞く 犬の遠吠え
    まだ 夏は浅い
どなたですか?
 私の部屋の ドアをたたくのは 私の心を乱すのは
浅い眠りの中で 私は返事をする
  あなたですね?
私の 思想を替えよと 進めるのは
あなたは 私のすべてを知っている様に 笑う
  心を読んでいる様に 私の顔を見て 笑う
恐怖に おののく 私を見て 笑う
 まだ 夏は浅い 眠れないはずはない 
私は 深い眠りに つけるはず
 まだ あなたは 笑っている
あなたは 私の父 母 ある時は 恋人を 連れてくる
 私の 驚く顔をみて笑う
本当に いじわるな人 それでも憎めない人
 私は 浅い眠りのなか あなたの 訪れるのを待つ
あなたは 前ぶれもなく 私を いろんなところへ 連れてゆく
 小さい頃 遊んだ 野山 めだかと遊んだ 小川
あなたは 前ぶれもなく 連れてゆく
 そんな いじわるなあなた でも 憎めないあなた
今夜も 私は こころ弾ませて 待っている 
 あなたの 訪れを
           浅い 眠りの 中で・・・・・・

無題
風が吹いていた 砂ぼこりが立ちこめていた
 村は 静かに 待っている 
  きっと 来るはず 革命の日を!!
村人の姿は 一人も見えない
 村は廃墟と化しているのだ
カラスが2羽 道端で遊んでいる
 そのほかに 動くものは 何も見えない
私は 知らない
  この村の 昔を・・・・
あでやかに 栄えた この村の昔を 私は知らない
    まだ 春の足音は聞えない・・・・
革命の日は・・・
 遠いかなたにある、 そう思える・・・
戦争反対・平和賛成・・・・
 私は知らない この村の昔を
時は流れた この村は 10年の間 時を失っている
 動かない風景 春もなければ秋もない
もちろん 夏も ない!!
 あるのは 木枯らしの吹く 冬の景色だけ
カラスは まだ 遊んでいる
     動く風景の一つだ・・・・

無題
あなた達の目に 大きくうごめくものを 見ることが出来る
 あなた達の目は 何かに おびえている
あなた達を 動かしている 大きな糸
 すでに狂っている 狂人だ!!
その人の云う事が すべて 正しく思えるのでしょう
  それは   あなた達が 一番 恐れている 
言葉を 聞きそうな気がして
 あなた達は 服従をしている
 
無題
この むし暑い夜 一人想いにふける
 私に ささやきかけるのは だれですか?
私の心をたたくのは だれですか?
 私の大きく波打つ心を 知っているのですか?
私は すごく心配です。
 あなたの目が 私の心を見抜いてしまう事が
私は 落ち着きのない人間 それでも 精一杯
 自分を繕うと 苦労をしているのです。
それを、あなたが 見抜いてしまいそうで すごく心配なのです。
 私は、辛いのです あなたに 私のすべてを知られるのが
春は過ぎ またむし暑い夜は来た あー、あなたはまた訪れるのです
 この苦しい思いを 知りながら だれですか 私に ささやき かけるのは?
私の 心をたたくのは だれですか?
 この むし暑い夜 一人想いに ふける私に------
私は 恐ろしいのです あなたが 私の 本心を 見抜いている事
 私は 本心を 酒にくるみ どぶ川に 流してしまいました
・・・・私は 心にもないことを 喋ってしまった
・・・・・・これは、私の 策略です。

無題
公民館に村人 数人おりし
 それぞれに いろんな面をかぶり
        笑いながら 話している
おやめなさい そんな作り顔なんて
 すべて知っているのです
あなた達の 心の内など とうの昔に知り尽くしていました
 ほらご覧なさい つまずいてしまったでしょう
そんな 作った 仕草をするんで 失敗したのです
 何を そんなに 恐れているのですか
わたしは知っています 心の小さい人々なのです
 そんな あなた方にだれがしたのですか?
・・・・・共に苦しんだ事がありますか
ともにないた事がありますか 本心からないた事が有りますか
 あなた方は すべて偽りの世界に生きる 人形です あやつり人形です
自分の意思で動いた事が 何処にあるのでしょうか
 あなた方に わが子を亡くし 悲しみに沈む あの人の心を 知っていますか 
冷たい 言葉を浴びせた事はありませんか
 あなた方は そう言う人達なのです
人形には心がありません 自分の意思で 動く事が出来ません
 あなた方の心の裏は 手に取るように判るのです 私には

巣立ち
なんて 大きな手なんでしょう おまえのその手は
 その大きな手で この広い荒野を耕して
大き畑を造ろうとおまえは言うのか その大きな手で

 なんて大きな瞳なんでしょう おまえのその瞳は
その大きな瞳で 世の中の出来事を 見てやろうと おまえは言うのか
 その大きな瞳で見つめられた 悪魔どもが美しい天使と化すと 
おまえは言うのか

なんて 大きな口でしょか おまえのその口は
 その大きな口で 世の中の出来事について
意見を述べ様とおまえは言うのか
 あの富士の頂上に立ち 下界を見下ろして
おまえは 叫ぶのか 世の中の悪魔どもに 
 虫けらどもに 犬どもに その大きな口で

なんて 大きな耳でしょう おまえの その耳は
 その耳で おまえは聞くだろう
一万里も 離れた山里で ひそかにささやく悪魔の声を
 世の中に 見捨てられた犬どもが
肉のない骨をあさるその音を

なんて大きな足でしょう おまえのその足は
 その大きな足で 踏みしめるのか この大地を
春には 花が咲き乱れ 小川の唄 小鳥の唄が流れ
 秋には 木の葉が踊り 夜空をきれいな星が飾る
この 大地を

 おまえは知るでしょう
野山を雪が埋め この世を我が物として
 吹き荒れる 木枯らし 活動のない 虫けらどもの死骸
・・・・・・・これが冬だ

楽しく歌っていた 小川は干上がり
 焼け落ちる太陽は 花を焼き 野山を焼き
恵みの雨は 豪雨となり 川を乱し
 おまえの田畑を 引っかいてしまう
     ・・・・そんな 夏があった事を

それでも おまえは その大きな手足で 大地を耕し
 その大きな瞳で 下界を見下ろし
そのおおきな口で 犬や虫けらどもを 叱ろうと言うのか
 その大きな耳に 私の声は 聞えるだろうね・・・・・

古城よ
古城よ
 冬は過ぎた
厳しく長かった冬は終わった
 雪は溶け、小川は流れ鳥は唄い
野山も長い眠りからさめる
 おまえの庭にも 春の足音が聞えてくるでしょう
見よ、花のつぼみもふくらみ 今にもはじけんとしている
 そよ風よ吹、蝶よ飛べ
又 春が来て 花は咲き乱れ 人々は快楽の夢にふける

古城よ
 春は過ぎた
ギラギラ焼け落ちる 太陽が来た
 野山に陽炎が立ち 川は岩原と化した
おまえの庭の池簀も干上がっただ
 水面に浮ぶ 白鳥 水の精だ 舞姫だ
太陽よ燃えろ 陽炎よ踊れ
 又 夏が来て 川は岩原と化し
人々は戦い 汗を流す

古城よ
 秋が来た
ギラギラ焼け落ちる 太通り過ぎた
 野山は色鮮やかに 衣を替え
村には稔りの朝が来た
 お前の庭の柿の木も 大きな実を結んだろう
みよ、雲行きが怪しい
 嵐が来るぞ
 雨よ降れ 風よ吹け
又 秋が来て 稔りの朝が来る
人々は鍬を持ち 鎌を持ち そして 祭う

古城よ
 冬が来た
厳しい長い冬 白い夜が来た
 村は白銀に埋もれ 小川は凍り
野山は長い眠りにつく
 おまえの庭の池簀も凍っただろう
大きく腕を広げ 白銀を血に染めて立つ老松は
 歴史の証人だ 英雄だ
雪だ 雪よ降れ 野山よ眠れ
 又 冬が来た 白夜が来る 人々は 囲炉裏を囲み
酒を酌み交わす 古城よお休み
       こんど目覚める時には・・・・
                   
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